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2026年のエルニーニョ現象とは?オランウータンと森を守る事前の備え

  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

2026年、猛烈なエルニーニョ現象が発生する可能性が高まり、世界中の科学者や保全団体が警戒を強めています。

BOS財団にとっても、これは単なる長い乾季の話ではありません。超大型のエルニーニョは大規模な森林火災や泥炭地火災を引き起こし、オランウータンの生息地を脅かすだけでなく、重ねてきたリハビリや森の保護活動を一瞬で奪いかねない極めて深刻な危機です。


インドネシア気象庁も、エルニーニョの強まりによる干ばつと、それに伴う山火事リスクの急増について早い段階から警告を出しています。

太平洋の海水温が上がるこの現象は、インドネシアに極端な少雨をもたらします。過去にも凄まじい乾燥と大火災を引き起こしており、中でも2015年に起きた大山火事は、今も忘れることのできない悲劇として記憶に刻まれています。


2015年の大火災が残した傷跡と、得られた教訓

2015年から2016年にかけて発生した壊滅的な山火事は、気候変動や災害にどう立ち向かうべきか、その考え方を根底から変えました。


当時、火災によって植林してきた森の大部分が焼き尽くされ、数万ヘクタールにおよぶ重要なオランウータンの生息地が大きな被害を受けました。国全体では、実に200万ヘクタール以上の森林や泥炭地が失われました。


現場の被害も深刻を極めました。 有害な煙(ヘイズ)が2ヶ月以上も空を覆い尽くし、保護施設にあるジャングルスクールは休校を余儀なくされました。迫り来る炎が保護センターの目と鼻の先まで迫り、合同消防隊が間一髪で消し止めるという危機的状況も経験しました。


さらに、住処を追われたオランウータン救出の要請が急増。火災の渦中から無事に保護されたオランウータンは100頭近くにのぼり、BOS財団の歴史上最大規模の救出作戦となりました。


しかし、ほかの安全な森へ引っ越させる「緊急移送」も簡単ではありません。新たな森の受け入れ態勢や、すでにそこに住む野生のオランウータンのことなど、科学的な調査と慎重な判断が必要です。


この苦い経験を通じて、BOS財団は火が起きてから消す対処療法ではなく、火災を未然に防ぎ、被害を最小限に抑えるための万全な事前準備へと舵を切りました。そして同時に、一度破壊された生態系を元に戻すには、破壊にかかった時間の何倍もの年月と労力がかかるという厳しい現実も痛感したのです。



現場のトップが語る事前の備えの重要性

「2015年の経験は、一度大火災が起きれば、生の現場から救助活動、リハビリまで、保全のすべてのプロセスが停滞してしまうことを私たちに教えました。危機が起きてから動き出したのでは遅いのです。だからこそ私たちは、未然に防ぐ予防措置、早期発見システム、そして地域社会や行政との連携を日々強化し続けています」 (BOS財団CEO/ジャマルティン・シヒテ博士)



2026年に向けた全方位の防火タスクフォース

再び強いエルニーニョが懸念される今、BOS財団は監視・設備・地域連携を組み合わせた包括的な戦略で備えを固めています。


① 多角的な監視ネットワーク

現場のパトロール隊による地上見張りに加え、監視タワー、ドローン、そしてNASAなどの最新の衛星データを組み合わせ、火種を超早期に発見できる体制を整えています。


② 防火インフラの点検と強化

深井戸や貯水池、用水路、排水ポンプの定期点検を実施。緊急時に消防隊や機材がすぐ現場へ駆けつけられるよう、アクセス道路の整備も進めています。


③ 地域住民とのタッグ

村の有志による地域消防隊へのトレーニング支援や資機材の提供を実施。地元の行政や防災機関とも密に連携しています。


さらに、主要な活動地域ごとに「山火事対策タスクフォース(専門チーム)」を設置。

現場での迅速な意思決定と素早い初期消火を可能にするテクノロジーの導入も進めています。


火災がオランウータンに与える影響

エルニーニョの影響は、火が燃えることだけにとどまりません。 長引く日照りと火災は、オランウータンの主食となる果実を奪い、森を分断します。行き場を失ったオランウータンが食べ物を求めて人里に近づくことで、人間との摩擦や衝突が増えてしまうのです。

生き延びるために人間の保護を必要とするオランウータンが増えるほど、現場の保護組織にかかる負担も増大します。


森とオランウータンの未来を守るために

ますます厳しさを増す自然災害から森を守るには、政府、保全団体、地域住民、企業、そして世界中のパートナーによる長期的な協力が欠かせません。


山火事は、起きてからの復旧よりも、起きる前の予防こそが最大の防御である——この確信とともに、私たちは今日もクジェ・セウェンの森とオランウータンたちの未来を守り続けています。










 
 
 

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