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オランウータン保護の裏舞台・クジェセウェンの森への物資輸送

  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

オランウータンのモニタリング活動、森林のパトロール、そして豊かな生態系の調査――。

こうした保全活動が日々スムーズに行われている陰には、現場のオペレーションを足元から支える物流チームの存在があります。


毎月、PT Restorasi Habitat Orangutan Indonesia(RHOI)の物流チームは、インドネシアのクジェ・セウェンの森へと向かいます。

目指すのは、森の中に点在するレス・マムセ、レシックという2つのキャンプ、そしてシンパン67、プランシランの2つの警備ポスト。活動に欠かせない数々の支援物資を届けるためです。


運ぶのは、日々の食料だけではありません。


  • ポンプや機械を動かす燃料

  • キャンプで使う生活用品

  • 現場で使う作業工具や安全装備

  • スタッフたちの日用品


保全活動を1日たりとも止めないために、あらゆる物資を時間通りに届けることが彼らのミッションです。


ムアラ・ワハウから、森の深部を目指して

毎月21日頃、拠点となる街ムアラ・ワハウから始まります。

数日間かけて必要な物資をかき集め、1つひとつ点検・梱包した上で、いざクジェ・セウェンの森へ向けて出発します。

まずは中継地点であるデルマガ67を目指しますが、ここまでの道は約3時間の険しい未舗装道路(オフロード)。


このルート最大の敵は天候です。ひとたび雨が降れば、道路はあっという間にぬかるみ、タイヤが滑る泥沼へと姿を変えます。時には車が自力で脱出できなくなり、ウインチを使って泥から引っ張り揚げながら進むことも日常茶飯事。


さらに、激しい急勾配の坂道や、老朽化した橋など、試練は次々と訪れます。そのためいつ到着できるかは、完全にその日の現場の状況次第なのです。


泥の陸路から、次は川のルートへ

無事にデルマガ67へ到着すると、今度は陸路から川へのバトンタッチです。

すべての物資を慎重にボートへ積み替え、川をさかのぼりながらレス・マムセ・キャンプを目指します。途中、シンパン67ポストで一部の物資を降ろし、残りはさらに奥にあるキャンプへ。


目的地に到着したら、最後はチーム全員で協力して物資を保管庫へと運び込みます。

こうしてようやく、現場で働く仲間たちが明日から使う道具や食料がすべて整うのです。



単なる荷物の配達ではない

キャンプに届くお米の一袋、1リットルの燃料、ヘルメットひとつ、そして作業用の工具――。

そのすべてが、オランウータンと森を守るための命綱です。


もしこの物流システムが途絶えてしまえば、オランウータンのモニタリングも、密猟を防ぐパトロールも、貴重な調査研究も途絶えてしまいます。


環境保全の成功は、森の中で直接活動する人たちだけでは成り立ちません。

その舞台裏で、過酷な道を乗り越えて現場を支え続ける多くの人々の情熱と協力があってこそ、今日もこの豊かな森が守られているのです。



保全の裏側ストーリーは次回へ続きます!

次回の記事では、もしも物資の輸送計画が大幅に狂ってしまったら…という緊急事態に、現場のチームがどう対応しているのか、そのリアルな知恵と奮闘をお届けします。

 
 
 

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